今後の運用方針のまとめ

IT

現在、私はAWS上のEC2でDockerコンテナを使って、このWordPressブログを運用しています。
今回は、この環境をさくらのVPSへコンテナごと引っ越せるのかを、スペック面・費用面・安定性の観点から調査しました。

この記事では、

  • 現在のAWS環境の実メモリ使用状況

  • さくらのVPSに移行した場合のリスク

  • VPS・レンタルサーバー・AWSのコスト比較

  • 最終的な私の結論

までを、実測データ付きでまとめています。


現在のサーバー構成

AWS側の構成

  • インスタンス:EC2 t3.small

  • メモリ:2GB

  • CPU:仮想2コア

  • ディスク:EBS

さくらのVPS(候補)

  • SSD:50GB

  • メモリ:1GB

  • CPU:仮想2コア


スペックの比較結果

結論として、次のような評価になりました。

  1. CPU:ほぼ同等(どちらも仮想2コア)

  2. メモリ:t3.smallの2GB → さくらVPSの1GBへ半減

  3. ディスク:50GBあれば一般的なブログ運営には十分

最大の懸念点は、メモリが半分になることによるサーバーダウンのリスクです。


実際にAWSサーバーのメモリ使用量を調査しました

理論だけでなく、実際にどれくらいメモリを使っているのかを調査しました。

調査手順

  1. 固定IPのため、My IPを使ってEC2にアクセス

  2. WSLからSSHでサーバーへログイン

  3. free -h コマンドを実行


実測結果

Mem:
total: 1.9GB(=2GB)
used: 779MB
buff/cache: 1.2GB
free: 227MB
available: 1.1GB
Swap:
total: 370MB
used: 329MB(←ほぼ使い切っている)

メモリ項目の見方と評価

項目 意味 結果 評価
available 今すぐ使える実メモリ量 1.1GB まだ余裕あり
used アプリが使用中のメモリ 779MB 普通
buff/cache キャッシュ(解放可能) 1.2GB 問題なし
free 完全な空きメモリ 227MB 無視してよい
swap used メモリ不足の証拠 329MB 危険(すでに不足)

なぜSwapがここまで使われているのか?

Q:なぜこんなにSwapが使われているのですか?

A:メモリ2GBでは、WordPress + MySQL + Docker構成がすでに限界だからです。

つまり、
現在のAWS環境でもすでにメモリはギリギリの状態で運用されている、という現実がはっきりしました。


ちなみに、さくらのレンタルサーバーのメモリ事情は?

共用サーバーのため、明確なメモリ保証はありません。
同じサーバーに「巨大サイト」や「高負荷サイト」があると、その影響を直接受けます。


年間コストと用途の比較

サービス 年間コスト Docker 自由度 用途適正
レンタルサーバ(スタンダード) 6,288円 ❌不可 WordPressだけならOK
さくらのVPS 1G 10,560円 △(厳しい) メモリ不足
さくらのVPS 2G 20,856円 最適(Docker運用向き)
AWS EC2 t3.small 30,000〜35,000円 高機能・高コスト

正直な感想としては、「うーん、年2万円か…」
というところですが、安定性と拡張性を考えるとVPS 2Gが最も現実的だと感じました。


さくらのVPSと、さくらのクラウドの違い

機能 VPS さくらのクラウド
サーバー台数 1台固定 複数台を自由に追加
ネットワーク構成 固定 スイッチ / ルータ / FWを自由設計
スケール(サイズ変更) 基本不可 オンライン変更可
スナップショット なし あり
API / 自動化 限定 完全対応
ロードバランサ なし あり
ストレージ 固定 複数アタッチ可
ISMAP ◯(政府調達要件対応)

最終的な決断

今回の調査結果を踏まえ、私は次のように決断しました。

学習用のブログのため、2026年上期まではAWSを継続利用
→ 費用は「学習コスト」と割り切ります。

さくらのVPSで動かしていたメール監視スクリプトは停止
→ 契約期間満了後に解約予定です。

ブログの本番移行は2026年夏ごろに、さくらのレンタルサーバーへ移行

③の具体的な移行手順はLLMに聞きながら進める予定です


まとめ

  • 現在のAWS(2GB)ですら、Swapが限界まで使われている

  • VPS 1GBは確実にメモリ不足

  • Docker運用を続けるなら VPS 2GBが最低ライン

  • 学習目的のため、当面はAWSで継続運用

  • 2026年度末には「さくらのレンタルサーバー」へ移行予定

サーバー移行は、単なる「引っ越し」ではなく、
コスト・安定性・将来性のバランスをどう取るかが本質だと、今回の調査で強く実感しました。


補足1、固定IP費用の節約方針

固定IP代を毎月1100円契約中、個人ブログなので、以下の方法で対策し、解約したいです。

ポートを2222にしたがつながらずでした。要検討中です。

✅ 手順①:fail2ban

すでにやってあります。

EC2にSSH接続して、そのまま実行:

sudo apt update
sudo apt install -y fail2ban
sudo systemctl enable fail2ban
sudo systemctl start fail2ban

確認:

sudo fail2ban-client status

SSH防御確認:

sudo fail2ban-client status sshd

✅ これで 不正ログインは自動BAN されます。

攻撃されているか確認したいときは以下のコマンドをうつ。

sudo fail2ban-client status sshd


✅ 手順②:SSHポート変更(22 → 2222)

設定編集:

sudo nano /etc/ssh/sshd_config

以下を探して変更:

Port 22

Port 2222

再起動:

sudo systemctl restart ssh

⚠️ この時点では“元の接続は切らない”でください。


✅ 手順③:AWS 側のSSHポート許可変更

AWS管理画面で:

  • セキュリティグループ

  • インバウンドルール

  • ✅ TCP 2222

  • ✅ 送信元:0.0.0.0/0

👉 22番ポートは 削除します。

ここまで、作業したが、繋がらず、どうも、家のネットワークがつなげないような環境らしいです。


補足2、さくらレンタルサーバーへの移行にむけて

私のブログはNginxのみだが、さくらのレンタルサーバーは以下らしい。

役割 使っているソフト 目的
入口(フロント) Nginx 高速処理・大量アクセス・SSL・静的ファイル配信
裏側(バックエンド) Apache .htaccess・PHP・WordPress互換


今のAWS構成を、さくらのレンタルサーバー用にどう移植すればいいかを考えるために、以下の情報を整理しました。

項目 AWS(現状) さくら(移行先)
Web Nginx 単体 Nginx → Apache(二段)
PHP PHP-FPM(コンテナ) Apache + PHP(サーバー側固定)
ルーティング nginx.conf .htaccess が主役
DB MySQL(コンテナ) MySQL(サーバー)
SSL Nginxで制御 管理画面で自動SSL
権限 すべて自己管理 ユーザー権限のみ