備忘録_運用方針案の検討

IT

年内は AWS、年明けに「さくらのレンタルサーバ」へ移行する計画まとめ

TL;DR（先に結論）

  • 年内は AWS（EC2 + Docker）継続で学習と仕上げ。
  • 年明けに さくらのレンタルサーバ（スタンダード想定）へ切替してランニングコストを圧縮。
  • AIの絵画判定は別サーバ/サービスへ分離（API化）して WordPress から呼び出す構成に。

なぜこの判断が合理的か

観点 年内 AWS で得られるメリット
学習効果 Docker / Nginx / 複数WP / HTTPS などを自由に検証できる。
安定運用 SSHでの復旧が容易。構成変更の自由度が高い。
移行準備 テーマ完成、バックアップ自動化、移行手順の稼働テストが可能。
コスト最適化 年明けから固定費をレンタルサーバ水準（~500円台/月）に抑制。
切替タイミング 年始の比較的閑散期に DNS 伝播を実施でき、リスク低減。

年内にやっておくチェックリスト

  • ✅ オリジナルテーマの仕上げ（テンプレ・メニュー・固定ページ・コメント無効など）
  • ✅ バックアップスクリプト整備（ファイル & DB／手動＋定期）
  • ✅ 絵画判定の推論部分を API 化（例: Render / VPS / Lambda 等）
  • ✅ さくらで試験インストール → テスト移行（お試し期間活用）
  • ✅ 年明けのDNS 切替計画（A レコード切替、SSL 再発行）

年明け：本番切替の6ステップ

  1. さくらスタンダード契約（コントロールパネルにログイン）
  2. WordPress 自動インストール（ドメイン割当は後で本番化）
  3. AWS → エクスポート（推奨: All-in-One WP Migration / Duplicator）
  4. さくら → インポート（同プラグインで復元 → パーマリンク再保存）
  5. 仮URLで動作確認（画像・ログイン・テーマ動作・API疎通）
  6. DNS 切替 & 無料SSL有効化（A レコード更新 → Let’s Encrypt）

絵画判定アプリの構成方針（API 分離）

レンタルサーバでは重い推論処理は避け、推論は別ホストに置く。WordPress（PHP）から HTTP で結果を取得。

<?php
// 例: 画像アップロード後に推論APIを呼ぶ
$api   = "https://ai.example.com/api/judge";
$img   = urlencode($uploaded_image_url);
$json  = file_get_contents($api . "?img=" . $img);
$data  = json_decode($json, true);
echo "判定結果： " . htmlspecialchars($data["label"]) . "（score: " . htmlspecialchars($data["score"]) . "）";
?>
  • メリット：WP 側は軽量、スケールや将来のモデル更新が容易。
  • 注意点：API 側の認証・レート制御・タイムアウト設計を忘れずに。

バックアップ & リハーサル用コマンド例（AWS 側）

ファイル（wp-content）アーカイブ

# WordPress コンテナ名は環境に合わせて調整
docker exec -it wordpress bash -lc 'cd /var/www/html && tar czf /tmp/wp-content.tgz wp-content'
docker cp "$(docker compose ps -q wordpress)":/tmp/wp-content.tgz ./wp-content.tgz

DBダンプ（MySQL）

# DB名/ユーザは環境に合わせて
docker exec -it mysql bash -lc 'mysqldump -u root -p${MYSQL_ROOT_PASSWORD} wordpress > /tmp/wordpress.sql'
docker cp "$(docker compose ps -q mysql)":/tmp/wordpress.sql ./wordpress.sql

プラグイン派（簡単移行）

  1. AWS 側 WP に「All-in-One WP Migration」を導入 → エクスポートで .wpress を取得
  2. さくら側 WP に同プラグイン導入 → インポートで復元 → パーマリンク再保存

DNS 切替のチェックポイント

  • レジストラ（例: お名前.com）で A レコードをさくらのサーバIPへ更新。
  • TTL を事前に短く（例: 300s）しておくと切替がスムーズ。
  • 切替後に 無料SSL（Let’s Encrypt） をコントロールパネルで有効化。
  • ミス時のロールバック手順（旧AWSのAレコードに戻す）を用意。

概算コスト感（目安）

  • 年内：AWS（学習＋検証） … <= 数千円/月（構成・時間課金に依存）
  • 年明け：さくら（スタンダード） … 約500円台/月 + ドメイン費用
  • 推論API（Render/VPS等） … 無料〜数百円/月から（利用量で変動）

タイムライン（目安）

時期 ToDo
11月〜12月上旬 テーマ完成、画像最適化方針（アップロード制限・縮小ルール）決定
12月中旬 バックアップ自動化、推論APIの用意・接続テスト
12月下旬 さくらへ一度テスト移行（仮URLで確認）
1月上旬 本番切替（A レコード更新 → 無料SSL → 動作確認）

最後に（メモ）

  • 画像推論は非同期化（ジョブ投入→完了通知/ポーリング）するとUXと安定性が上がる。
  • API 応答が長い場合は WP 側でタイムアウト/再試行を制御。
  • 移行後1〜2週間は Cloudflare 等のキャッシュ設定は控えめに（トラブル切り分け優先）。